宮本院長インタビュー

当院広報による宮本院長インタビュー

近況など

──新宮本院長にインタビューしたいと思います。 こんにちは武蔵野総合病院にようこそお越し下さいました。 4月に病院に赴任されて病院には慣れましたですか?

本日は有難うございます。 職員のみなさんの表情が明るく、親切にして頂いています。 病院も綺麗だし、食堂のご飯も美味しいので印象はとても良いです。

──ゴールデンウィークはどのようにお過ごしでしたか?

3月末まで前の病院で勤務し、4月1日から赴任しましたので荷物の片付け ができていなかったのですが、連休で何とか整理することができました。それから息子夫婦が遊びに来たり、実家に転勤の報告に行ったりで終わってしまいました。

──ご出身はどちらですか?

埼玉県加須市で「こいのぼり造り」が盛んな町で高校卒業まで住んでいました。

──大学時代の思い出はありますか?

徳島大学医学部を卒業しましたので海と山に囲まれた自然豊かな土地で6年間過ごしました。阿波踊りが有名なところですが、テニスをしたり釣りをしたりが忙しかったですが勉強したのは最後の半年だけだったですね。

──大学卒業を機に東京に移られたのですか?

父も兄も東京医大だったので自分もそのつもりだったのですが、なぜか日本医科大学整形外科に入局することになったのです。救急救命センターで勉強できることも魅力でしたし、訪問したときの雰囲気が良かったのだと思います。入局して最初の10年間は整形外科全般を勉強し、そのあと脊椎斑で30年間脊椎外科の仕事ばかりやってきました。6年前から大学附属病院から多摩永山病院に場所を変えて副院長、整形外科部長の仕事をしていましたが、いつのまにか定年退職を迎える年になっていました。とりあえず元気なうちは恩返しのつもりで後輩の指導や患者さんの治療を続けたいと思い、教室の関連病院である武蔵野総合病院に赴任しました。

活動取組みなど

──ところで先日暮らしの手帳という雑誌に掲載されている記事を読ませてもらいました。医学雑誌ではなく面白い本に寄稿されたのですね。

2016年に腰痛ついて一般の読者に分かり易く説明してほしいと暮らしの手帖社から依頼を受けて記事を書いたことがあるのですが、今回は「ぎっくり腰について」というリクエストがあり書かせていただきました。一般誌のほうが多くの人に読んでいただけると思いますし、暮らしの手帳は20万部刊行しているとのことですのでメッセージを伝える手段としては良いのかなと思っています。実際かなりの反響を頂いたりしますので有難く感じています。

──腰痛で困っている人は結構たくさんおられるのですね。

そうですね。外来患者さんの半分は腰痛で来られますね。紹介で受診されてくることもありますが、痛みの原因としても一番多いと思いますね。通常の腰痛は10日ぐらいで治ってしまいますが1か月を越えて続く場合や安静にしていても痛みが増悪する場合はよく調べた方が良いですね。

治療についてなど

──どんな点に注意が必要ですか?

高齢者の場合は骨粗鬆症が原因で脊椎圧迫骨折を起こしていることがあります。転んだりしていないのに背骨にひびが入り、最初はレントゲンでも気づかれない程度であっても痛みが治まらず外出もできないということで再検査をすると、すでに背骨が潰れて腰が曲がるほど変形したり、中には下肢麻痺で歩行困難にまで進行する場合もあります。早く診断できてもベッド上安静で痛みが落ち着くのを待ってコルセットを作ってからリハビリをするという従来の治療ですと退院までに2か月ぐらいかかってしまいます。その間に肺炎など合併症に罹ったり体力が落ちて歩行困難になってしまうことも少なくないのです。

──もっと良い治療はないのですか?

最近はBKPといって潰れた背骨を風船で膨らませて元の形に戻しセメントで固めてしまう治療が行われるようになりました。この方法だと翌日から起きてトイレに行けるし、歩行練習も始められるので2週間ぐらいで退院できますし体力も落ちないので元の生活にもどりやすくなります。

──ほかにはどんな患者さんがいますか?

腰部脊柱管狭窄症の患者さんが多いですね。腰痛で来られるのですがお話を良くうかがっていると殿部の痛みやふくらはぎの筋肉がよく攣れるなどの訴えがみられ、長く立っていたり長く歩いたりすると辛くなり座って休むと楽になるという特徴があります。徐々に痛みやしびれの頻度や程度が強くなり一度に歩ける距離も短くなってきます。車で移動したり無理をしなければ何とか生活できてしまうので病院に行かずに我慢してしまうことが多いようです。腰の神経が圧迫されていることが原因ですので進行した後ではたとえ手術で治療しても思うような回復が得られないこともあり早期診断が必要な腰痛の一つです。

──腰椎の手術について患者さんの受け止めかたはどうですか?

昔の人は腰の手術をうけると車いすになると言って手術を断固拒否される患者さんが少なからずおられました。私が医者になりたての1980年代前半では脊髄造影という検査が主流で、バリウムを飲んで胃腸の検査をするみたいな方法で脊椎疾患の診断をしていましたので、確かに術前に確定診断ができないことがありましたけど、CT、MRIが発達した現在では大変詳しく診断できるようになっていますし、手術用光学機械の発達のおかげで小さな切開でも明るく鮮明な術野が作れますのでとても安全に治療を受けて頂くことができるようになっています。

──手術を受けるほどではないけど慢性的な腰痛で困っている人はどうしたら良いのでしょう?

人によって原因はさまざまですが、運動不足で腰背筋が衰えることや肥満で腰部への負荷が増えることで腰痛が起こりやすくなります。屈み仕事や重いものを持つ作業が多い場合も腰痛を起こしやすくなります。緊張する精密作業や気遣いの多い仕事では精神的なストレスが腰背筋への負荷となり腰痛を起こしやすいと言われています。またディスクワークで長く椅子に座っていることや腰を反らせてする作業も腰に負担となりますので時々体をほぐすように動かすように心がけることが大切です。また腰痛予防の対策として腹筋、腰背筋の筋力強化とストレッチを行ったり、ウォーキングなどの有酸素運動を行う習慣をつけるように勧めています。

──普段から体作りを考えておくことが必要なわけですね。そしてイエローサインが出た時は早めに相談することが必要ですね。

そうですね。レッドフラッグを振られることのないようにしたいですね。

──最後に職員や患者さんにひと言お願いします。

プロフィールを纏めましたのでご覧頂ければ幸いです。
整形外科の病気、頚椎や腰椎の病気のことでお役に立てることがあれば嬉しく思います。ぜひご相談下さい。


宮本院長プロフィール